3. 操作コマンド


 CAN通信モニターCAN232Jの操作は、メニューからの選択かスピードボタンで行います。操作する状況に応じて、使用できないメニュー及びスピードボタンは操作できないようになっています。

3.1 COMオープン
 
プログラムを起動した直後の操作コマンドは、RS232関係の設定と「COM Open」のみが操作可能になっています。COM Openによって「シリアル通信エラー」と表示された場合は、パソコンのCOMポートの選択が違っているか、CAN232に記憶されている速度と異なったRS232速度を指定した場合、ケーブルが正常に接続されていない場合などが考えられます。もう一度変更、確認の上「シリアル通信OK!」が表示されるまで繰り返してください。
一度「シリアル通信OK!」になって正常にオープンしたCOMポートとRS232速度の組み合わせは、このプログラムを終了するときに自動的にファイルへ記憶され、次回プログラム起動時にその値に再設定されますので、次回からは直ぐに正常にオープンするようになります。
RS232速度の最大速度230400bpsは従来のDOS/V互換パソコンでは、そのままでは使用できません。この速度を選択すると確認のダイアログが表示されます。US232等の変換ケーブルなどを使用している場合のみ使用可能です。切り替えを指令してしまい、CAN232に受け付けられ記憶されると、次からはこの速度で通信しないとコマンドそのものがCAN232に受信されなくなってしまいますので、十分注意してください。
COMが正常にオープンするとそれに続くコマンドが使用できるようになります。


3.2 CANオープン


 CANオープンコマンドはシリアル通信が正常にオープンした後に使用できます。初めてCAN232/CANUSBとこのモニタプログラムを使用する場合は、一度CAN速度の選択操作を実施して、モニタしたい速度に再設定してください。
プログラム納入時にデフォルトとして「Auto」モードになっているので、CANオープンによって、直ぐにCANバスからデータを読み出して PCへ読み込みます。この状態ではまだデータログは開始されておりません。「ログ開始」を押してデータログ、画面表示が開始されます。また、StampモードもONになっていますのでデータにはCAN信号受信時の時刻が相対時刻 [ms] で表示されます。
「CAN Open」ボタンは正常にCANオープンすると「CAN Close」に変更されます。CANをクローズする場合は、このボタンを押してください。windowsの負担を軽くするため、「CAN Open」毎に表示画面はクリヤーされますが、ログされたデータは記憶されておりますので、保存ボタンによって保存できます。


3.3 操作コマンド


 COM Open, CAN Openを含めて操作コマンドはメニュー、スピードボタンのいずれからでも操作できます。

Version/「VERS」はCOMオープン後はいつでも使用でき、CAN232内部ファームウェアのバージョンを画面に表示します。

  Status Flag/「FLAG」はCANオープン後に使用でき、CAN232のエラーステータスを表示します。CAN232は内部FIFOメモリがオーバーフローしたりした場合、LED ERRを点滅、点灯しますが、その場合このボタンを押すと、そのエラー内容を表示し、LEDは消灯します。表示内容についてはCAN232のマニュアルを参照してください。

「Auto」をオフにすると、CAN232内部FIFOメモリからのデータ読み出しが中断されます。CAN Busに連続してデータが流れている場合に、オフにすると、まもなく内部FIFOがオーバーフローしてCAN232についているLED ERRが点滅します。この状態では「FLAG」を押してLEDを消灯しても間もなくまたオーバーフローして点滅することになります。 通常は「Auto」オンでお使い下さい。